2006年に大ヒットした映画「プラダを着た悪魔」でメリル・ストリープが演じた一流雑誌のカリスマ編集長。そのモデルとなったアメリカ版ヴォーグの編集長アナ・ウィンターに密着したドキュメンタリー映画「ファッションが教えてくれること」が11月7日に公開される。今週のenvy(エンビー)は、世界のトレンドをリードしてきたアナ・ウィンターをクローズアップ! |
アメリカ女性の10人に1人、おおよそ1300万人が目にすると言われるアメリカ版「ヴォーグ」。同誌の編集長を務めるアナ・ウィンターの日常は、まさに「プラダを着た悪魔」の世界そのもの。編集部員の言い訳や妥協を許さず、あらゆる有名デザイナーがアナ・ウィンターの意見に耳を傾ける。ファッションショーは彼女が来ないと始まらない始末で、アナ・ウィンターが認めたデザイナーのアイテムや、ヴォーグに掲載された洋服は飛ぶように売れるという。 | |
トレードマークのサングラスの意味は? トレードマークはボブカットとサングラス。本人曰く、「サングラスはとても実用的。コレクションがどんなに退屈でもサングラスをかけていたら表情がバレないから」(米テレビ番組「60MINUTES」より)。ファッション界で絶対的な権力を持ち、自分にも周囲にも厳しいため、ついたニックネームは「Nuclear(核兵器) Wintour」。 |
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ファッション産業で最も重要な人物 1988年にアナ・ウィンターが編集長に就任して以来、ヴォーグはチャリティや人材育成などに積極的。特にエイズ研究とメトロポリタン美術館の資金集めに多大なる貢献を果たした。その統率力と慈善事業に対する尽力が認められたアナ・ウィンターは、アメリカファッション協議会(CFDA)の功労者賞、アメリカエイズ研究財団(amfAR)のAward of Courage(勇気の人賞)など、数々の賞を受賞している。企業やブランド価値向上にとどまらない活動により、3000億ドル(約29兆円)規模の巨大ファッション産業で最も重要な人物と崇められている。 |
ファッション誌に登場するモデルは、トレンドアイテムを身にまとい読者の理想の女性を演じる。特に表紙はその理想像を最大限集約したスペース。80年代は「スーパーモデル」と呼ばれる世界的なモデルたちが表紙を飾っていたが、その完璧な美しさや豪華なライフスタイルは次第に読者たち共感を得られなくなっていく。 |
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