佐伯チズ――。いわずと知れた美容業界のカリスマ。彼女の美に対する理論を凝縮した「佐伯式スキンケア」は、65歳になっても衰えることのない自身の肌を証しにしながら、現代女性のビューティバイブルとして定着している。今回のenvy(エンビー)は、そんな佐伯チズさんにアラサー世代のスキンケア方法について直撃!
「佐伯式スキンケア」はコットンさえあれば、いつでもどこでも簡単に実践できるのが特徴。基本から応用編まで分かりやすく解説しており、「毎日続ければ必ず美肌になれる」(佐伯チズさん)、まさに現代の美肌バイブルだ。
佐伯チズ DVD
美肌の作法
~身につけよう!一生モノの習慣~
発売中 1,500円
販売元:アミューズソフトエンタテインメント
――「30歳はお肌の曲がり角」と言われます。
佐伯チズさん(以下敬称略):その考えは間違いね。確かに30代は生活環境が変わりやすく、精神的にも不安定になる時期だから、肌トラブルが多い世代ではあるけれど、20代からしっかりお手入れしている人と、全くお手入れしていない人とでは、肌の状態が明らかに違いますからね。
――美肌を保つため何から始めれば良いのでしょうか?
佐伯チズ:一番大切なのは「もっと綺麗なりたい」と思う時間を毎日欠かさず作ること。要するにお肌のお手入れの時間ね。肌のケアは早く始めれば早いほどいいものだけど、30代になるとこれを怠りがち。
――仕事や子育てなど何かと忙しい年代ということもあります。
佐伯チズ:だからこそしっかりとしたお手入れが必要なの。お肌は精神面にも大きく左右されるもの。毎日前向きに過ごせば仕事や私生活もうまくいく。そうなれば、ホルモンの分泌が盛んになり、肌コンディションも良くなります。私は30代の女性を“言い訳の世代”と呼んでるの。「子育てで時間が無い」「仕事で時間が無い」とか何にでも理由をつけてサボるのが上手になる年齢だから(笑)。
――厳しいお言葉ですね(苦笑)。だからこそ佐伯式美肌法はここまで支持されているのかもしれません。
佐伯チズ:これまで出来るだけ多くの女性に綺麗になってもらいたいと、雑誌・テレビなどを通じて佐伯式スキンケアを紹介してきたつもりです。それでも多くの質問が寄せられるので、より簡単に、分かりやすく伝えるため、今回DVDを制作したの。
――「佐伯チズ DVD 美肌の作法~身につけよう!一生モノの習慣~」の内容は?
佐伯チズ:私の全てが収録されています。なぜ、洗顔が大切なのか、ローションパックが効果的な理由、年齢以下の肌をキープする秘訣など、私の美肌理論をこのDVD1本にまとめました。DVDを観たその日からすぐに始められるようにとコットンもつけたの(笑)。
――美について意識し始めたきっかけは?
佐伯チズ:若い頃に世界的な女優オードリー・ヘプバーンの映画を見て、「私も彼女のようになりたい!」って思ったの。そこから美意識が目覚めて、彼女のあらゆることを真似してね。例えば、日に当たらないようにすることはもちろんのこと、髪を短く切ったり、サブリナパンツを自分で作って見たりもしたわ。
――オードリーのように「もっと綺麗なりたい」と。
佐伯チズ:そうね。実は以前の私は一重まぶただったの。オードリーは、くっきりした二重まぶたでしょ? だから私は毎日「二重になれ、二重になれ」って目をずっとこすってたの。するとある日、本当に二重まぶたになったの。ウソみたいでしょ! オードリーのような高い鼻になるように洗濯ばさみで毎日つまんで寝たけれど、これは痛いだけだった(笑)
――そしてお肌への意識も高まっていった?
佐伯チズ:私の肌はもともと浅黒くてソバカスだらけで、オードリー・ヘプバーンとは大違いだった。彼女のような白い肌になるため軽石で顔のソバカスを削ろうとしたこともあったほど(笑)。
――これが佐伯式スキンケアへとつながっていくわけですね。
佐伯チズ:あらゆる化粧品も試したし、いろいろな人たちと情報交換しながら最終的に辿り付いたのが佐伯式スキンケアの「ローションパック」だった。実際、すっかりソバカスは消えて、今もシミがないのは、毎日「綺麗になりたい」と願いながら一生懸命お手入れしてきた結果だと思いますよ。
――30代の頃の佐伯チズさんはどんな女性でしたか?
佐伯チズ:くよくよ考えたり、他人と比較することは仕事のためにはならないと悟っていた。他の人と群れることによって、あらゆる愚痴が出てきてしまったり、お互いに不要な嫉妬が生まれ、自分の考えにブレが生じてしまう。だから、周りの目も気にせずに一生懸命仕事をしてましたね。自分の立てたプロジェクトは、反対されても邪魔されても貫き通し、何が何でも成功させるような。だから、会社の中では常に一匹狼でしたね。その結果、本当にやっていきたいことが自分の中で確立していましたし、その考え方が今の仕事へつながっているんだと思います。
――最後に30代の働く女性たちにアドバイスを。
佐伯チズ: 男性にも言えるけど、会社でそれなりのポジションを与えられるのが30代。ただ、与えられたことをこなすだけでは、それは仕事ではなく「作業」。プラスアルファの“何か”がないと、「今までの経験はなんだったの?」と疑問符も上がる。30代こそ言い訳や賢い立ち振る舞いを考えるよりも、がむしゃらにやらなきゃいけない年代だと思いますね。もちろん健康や美肌にも一生懸命であることね!